インターネット広告（Web広告）において、ターゲティング広告の重要性は極めて大きいでしょう。

 

○ターゲティング広告とは？

○ターゲティング広告の重要性とメリット

○ターゲティング広告の種類

 

ターゲティング広告について、以上のような観点から解説します。

 

ターゲティング広告とは？

ターゲティング広告とは、ユーザーやコンテンツなどの情報を解析し、ユーザーに対して適切な広告を配信する手法・システムです。

 

○どのようなユーザー層をターゲットとするか

○どのようなWebサイトに広告を掲載するか

 

たとえばこのようなポイントが、ターゲティング広告を決定する際には重視されます。

 

ターゲティング広告の重要性

ターゲティング広告の重要性とは、戦略性の重要性と同義です。むやみやたらに広告を配信しても、成果にはつながりません。たとえば、お腹を空かせた人に車の広告を配信しても、意味はないでしょう。

 

「お腹を空かせた人に広告を配信するなら、フードデリバリー関連の広告がよいだろう」。たとえば、これが戦略性になります。インターネット広告を配信する際には、根拠付けが必要なのです。

 

広告配信における根拠付けが、ターゲティング広告になります。

 

ターゲティング広告のメリット

○ユーザー側のメリット：自分の興味や関心がある分野の広告が増えて、興味の薄い分野の広告が減る

○広告配信側のメリット：顕在的な（商品やサービスに興味を持った）ユーザーに広告を配信できるので効率がよい

 

以上のように、ターゲティング広告にはユーザー・広告主の双方にとって、メリットがあります。

 

ターゲティング広告にはさまざまな種類があるので、目的に応じて適切なタイプを選択する必要があるでしょう。

 

ターゲティング広告の種類

○オーディエンスターゲティング

○コンテンツターゲティング

○ジオターゲティング

○デバイスターゲティング

○リターゲティング

○行動ターゲティング

 

ターゲティング広告の代表的な種類として、以上6つが挙げられます。

 

オーディエンスターゲティング

オーディエンスターゲティングとは、ユーザーデータ（属性情報や行動履歴情報など）を分析し、分析結果から抽出された適切なユーザーに対してのみ、広告を配信するターゲティング手法です。

 

ブラウザ識別情報の閲覧データやcookieなどを利用して、オーディエンスデータを取得します。「見込み客」を取り込むのに便利な手法です。好例として、実名で登録するのでデータの信ぴょう性が高い、Facebookでの広告配信が挙げられるでしょう。

 

コンテンツターゲティング

コンテンツターゲティングとは、あらかじめカテゴリー分けされた特定のコンテンツを持つウェブページにのみ、広告を配信するターゲティング手法です。たとえば、「車」を特定コンテンツとした場合、車に関係したWebサイトにだけ広告を配信できます。

 

Webサイト内のコンテンツと広告との親和性が極めて高いため、ユーザーの興味を惹きやすいのが特徴。その特性上、口コミサイトのように、特定の目的のために作成されたサイトと相性がよいターゲティング手法です。

 

ジオターゲティング

ジオターゲティングとは、ユーザーの個人情報ではなく位置情報を活用して、広告配信先を絞り込むターゲティング手法です。位置情報には、IPアドレスやGPSが利用されます。位置情報とは行動履歴そのものです。行動履歴にはユーザーの嗜好が色濃く反映されます。

 

ユーザーの行動から、嗜好をピンポイントで狙い打ちできるので、効率的でコンバージョン（成果）率の高い手法です。データが溜まるほどユーザーの嗜好を判定しやすくなるので、さらに効率とコンバージョン率が上がります。

 

デバイスターゲティング

デバイスターゲティングとは、広告配信先のデバイスをあらかじめ絞り込んだ上で、広告を配信するターゲティング手法です。ブラウザ・アプリ・OS・OSのバージョンなど、デバイス設定をかなり細かく絞り込むことができます。

 

たとえば、新しく開発したスマートフォンアプリの広告を、パソコンに配信してもあまり意味はないでしょう。スマートフォンアプリの宣伝は、スマートフォンにするのがベスト。このように、サービスや商品にデバイスごとの独自性がある場合に、役立つ手法です。

 

リターゲティング

リターゲティングとは、購買活動において購入までには至らなかったユーザーに対して、再度広告を配信するマーケティング手法です。

 

○素敵な服を見つけたが、今月はお財布状況が厳しいから断念した

○外出先でラーメンを食べたかったが、急用が入ったのであきらめた

○特に理由はないが、なんとなく買うのを止めた

 

以上のように購買活動には、人間の微妙な心理が影響します。リターゲティングによって、人間の微妙な心理を揺り動かす効果が期待できるのです。

 

カート落ち（カートに商品を入れたものの購入には至らなかったこと）対策として、ECサイトにおいてよく用いられる手法になります。

 

行動ターゲティング

行動ターゲティングとはRFM分析などにより、個人に最適化した広告を配信するマーケティング手法です。RFM分析とは「最終購入日」「購入頻度」「購入金額」、これら3つの指標を用いてユーザーをグループ化する分析手法を指します。

 

ユーザーの性質に合わせ、効率的にマーケティングができる手法ですが、情報の精度が高まるとユーザーの満足度も高まる点に大きな特徴があります。顧客満足度とコンバージョン率に密接な相関関係があるのは、よく知られる事実でしょう。

 

つまり、ユーザーデータが溜まるほど、広告収入も増えやすくなる手法です。