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ブロックチェーンとは?今後知っておくべき仕組みと利用例を簡単に解説

2023/06/14

IT関連のことに詳しくない方でも、「ブロックチェーン」という言葉は最近色々なところで耳にするようになってきたのではないでしょうか。ビットコインなどと一緒に紹介されることが多いため、多くの方にとって「自分には関係ない」という印象もあるかもしれません。しかし、実はブロックチェーンは「インターネット以来の技術」と呼ばれており、ビットコイン以外にも今後日常の様々な場面で利用が拡大していくと言われています。今のうちにある程度の知識を身につけておいて損はないでしょう。今回は、そんなブロックチェーンについて、次のポイントで簡単に解説していきます。

・ブロックチェーンとは何か

・強みや利用例

・ブロックチェーンの仕組み

・注意点

ブロックチェーンとは何か

ブロックチェーンとは簡単に言うと、「一連の取引履歴を正確に記録する技術」のことです。「取引履歴(ブロック)をチェーンのように繋げる」というのが名前の由来になっています。また、取引履歴の記録には暗号化など様々な技術が利用されていて、記録の改ざんがとても難しいという強みがあります。

ブロックチェーンの強みや利用

ブロックチェーン技術の強みには次のようなものがあります。

  • データの消去や改ざんがとても難しい
  • 障害などによって停止する可能性が低い

このような強みを利用した新しいサービスやシステムが最近増加してきています。代表的なものに次のようなものがあります。

  • ビットコイン
  • NFT

さらに、ブロックチェーンはこれら新しいものにしか使えないわけではなく、これまでも身近で行われてきた様々な取引や手続き、例えば金融、保険、医療、行政手続きなどにも利用が広がっていく可能性があります。これらを正しく理解するためには、その基本になっているブロックチェーンについての知識が不可欠です。

ブロックチェーンの仕組み

それでは、ブロックチェーンの仕組みを詳しく見ていきましょう。ポイントは次の3つです。

  1. 情報の暗号化
  2. 自律分散システム
  3. ブロック同士の繋がり

それぞれ簡単に解説していきます。

①情報の暗号化

ブロックチェーンの強みの一つとして、「データの改ざんが難しい」ということを挙げました。その強みを支えているのが、「ハッシュ」と呼ばれる暗号化技術です。簡単に言うと、それぞれのデータに固有の「ハッシュ値」という文字列を割り当てて「暗号」の状態にする技術です。ハッシュ自体はブロックチェーン特有の技術ではなく、パスワードの登録など既に広く使われていて、ハッシュ値から元データを読み取るのが非常に困難な、信頼性の高い技術です。さらに、データの中身が1文字でも変わるとハッシュ値は全く違うものになるため、改ざんや破損を簡単に検出できるのです。

②自律分散システム

現在一般的なネットワークシステムでは、システム中央で管理者の役割をするデータベースが存在し、ここでデータを管理しつつ利用者のコンピューターと情報のやりとりをしています。このようなシステムでは、中央の管理者の障害によってシステム全体がダウンしてしまう場合があります。さらに管理者への攻撃や、悪意のある管理者による操作でデータが改ざんされる可能性も…。一方、ブロックチェーンの「自律分散システム」では中央の管理者が存在せず、ネットワーク内の全てのコンピューターが「ブロック」として情報を保存しています。そのため、一部のコンピューターに異常が出てもシステム全体が停止したりデータが簡単に改ざんされることがないのです。

③ブロック同士の繋がり

ブロックチェーンでは、ネットワーク内のそれぞれの参加者が、「ブロック」としてハッシュ化されたこれまでの取引記録を保存しています。新たに取引をすると、その履歴が以前の取引履歴とともに保存され、各ブロックがチェーンのように繋がっていきます。ここで、ネットワーク内のいくつかのデータが改ざんされると、チェーンで繋がっている他の情報と整合性が取れなくなるため、不正を発見しやすいのです。さらに、ここでは説明を割愛しますが、「コンセンサスアルゴリズム」というデータの異常や改ざんを検出するための仕組みもあるため、ブロックチェーンで保存した履歴の信頼性は非常に高くなります。

ブロックチェーンの注意点

ブロックチェーンは一見良いことずくめのように思われますが、現状では問題点や注意点もいくつかあります。中でも利用者として一番注意すべきなのは、ブロックチェーンの強みでもある「一度入力したデータの消去や変更ができない」という特徴です。一番わかりやすいのは個人情報の問題ではないでしょうか。個人情報をブロックチェーンに組み込んだ場合、後から消すのはほとんど不可能です。さらに、暗号化された状態とはいえ、ユーザー全員にその情報が行き渡ることになります。しかし、今後ブロックチェーンが様々な場面に利用されていくことはほぼ間違いありません。ブロックチェーンを利用する機会が来た時に、その特性をしっかり理解して使えると安心ですね。

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